友人が知り合いの能楽師、山中迓晶師による「能のある空間/船弁慶」という能講座があると教えてくれ、ほとんど能のことを知らないし、邦楽についても知りたかったので良い機会と思って参加してきました。
おおまかに、舞台で使用した能面や装束、扇の展示と解説、高校生の学生鑑賞会用に作られた「船弁慶」ハイライトの映像を流しながらのトーク、そして「船弁慶」後半の平知盛の舞を実際に目の前で鑑賞するという内容でした。(ありがたくも展示物の撮影許可、掲載許可をいただきましたので掲載いたしました。)
まず、扇の展示と解説から。
扇の柄の題材や色などで、演じる登場人物や背景を表し、また流儀により反対の捉え方をすることがある、など興味深い話がいろいろと。
紅は、若い女性の役が持ち、上両端に紅が入るのを「妻紅(つまべに)」というそうです。
太陽を描いた図柄でも、日が登っていく(勝)、夕日(負)の意味があるなど。(流儀によって逆の意味となることも)
一輪の牡丹の柄の扇(上段左画像、左上の扇)は「一輪牡丹鬼扇」といい、インパクトがあるので曲が限られ「道成寺」「葵の上」などで女性の鬼を演じる際に使われるそうです。
他には山姥専用のものや、山伏の役が持つ扇なども 見せていただきました。
映像は、高校での鑑賞会で演じた「船弁慶」。
わかりやすく美味しい部分が凝縮されているハイライト版を軽快なトークとともに鑑賞。
この高校、なんと能舞台があるのです。しかも生徒自身が舞台を制作したとのこと。
「船弁慶」は「静御前」と「平知盛」と一人が違った二役を演じるという珍しい演目だそうです。
曲の内容はもちろん、源義経を子方(子役)が演じる意味や、静御前が舞う場面があるのですが、そこに舞を入れるためにはお酒を飲む場面が必要である(舞を舞う、ということは酔っていたり、神がかかっていたり、という正気で無い前提が必要とのこと。いきなり前提無しに舞いだすことは無い)、大道具の能舞台での位置の取り方など、おそらくただ見るだけではわからないような話を織り交ぜつつ、最後まで見所満載で大変興味深く拝見させていただきました。
面(おもて)です。
一瞬同じようにみえるのですが、
生え際の描き方や口角の上がり方、
鼻筋の通り具合などが微妙に違い年齢の差を
表現しているそうです。
今回の「船弁慶」のために特別に制作した平知盛の面「白須佐(しろすさ)」
白く見せるための材料の違い、耳を出すこと出さないことの意味、迓晶師のイメージの中の平知盛像へ近づけるためのこだわりを教えていただきました。
講座終了後に撮影をお願いしたので少し乱れておりますが(お忙しいところありがとうございます)
今回使用した装束と武具類。
通常、この曲では薄いものを着ず、一枚の着やすく動きやすいものを着用するそうなのですが、あえて、二枚重ねの着こなしを挑戦したそうです。
狩衣の袖が大きいを生かすために片袖にすることで激しい立ち回りに対応したり、この装束を更に映えさせるための工夫を伺いました。
いろいろな偶然と好機が重なって奇跡的な瞬間が生まれるのだなと改めて思いました。
最後に、実際に目の前で「船弁慶」の後半の平知盛の舞。
面や鬘をつけるところから始まるので、面をつけるところではこちらも何か息をのむような緊張感がありました。
そして曲が始まり、先ほどの(当たり前ながら)ともするとギャグまで飛び出し兼ねなかった軽快なトークをしていた方とは思えないような、全く違う佇まいに驚きながらも迫力のある舞に圧倒されたのでした。
映像よりも動きが多いかな?と思っていたのですが、終了後、本日の装束は動きやすい一枚のものだったので大めに型を入れてみましたとのこと。
同じ曲ながら違うバージョンを見ることができるとは贅沢ですね。
能っていろいろと固いものだと思い込んでいたんですが、ある意味音楽でいうところのセッションのようだなぁと思ったりしました。
講座終了後は友人に紹介してもらいご挨拶に。
迓晶師はゲームやアニメもお好きだそうで、話題は自然と能舞エヴァンゲリオンの話に。
そういえば、シンクロ率とか初動とかトークに入っていましたね~と友人が突っ込んでました(笑)
いかに今の時代の人達が共感を持てるように能の素晴らしさを伝えることに心を砕いておられることを伺いました。
貴重な経験をありがとうございました。
今回は三鷹の沙羅舎で行われました。
建物が素敵でした。
駅に帰る途中に遭遇したジブリ美術館行きのねこバス。
まだジブリ美術館行ったことないんですよねぇ。
行ってみたいのですが。
お茶タイム。ザクロクリームのケーキ。
行きがけに早く着いてしまったのでお店をプラプラしてたときに
見つけたジンジャークッキー。ええ、一口ですよ(笑)
















コメントする
以下のアカウントでもコメントする事が出来ます。